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『オースティン・パワーズ』ジェームズ・ボンドの正統派パロディなんです 

こんばんは・ロッカリアです。

コメディ映画の中でも大好きな作品です。
007を徹底的にパロっていますが、それは同時にオリジナルをかなりリスペクトしているからだと言えそうです。
冒頭の、ビートルズの映画『ハード・デイズ・ナイト』(昔は『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』と言う邦題)の徹底した再現は、スパイ=秘密諜報部員なのに誰もが知っている有名人、そう、ジェームズ・ボンドを皮肉ってます。
スウィンギング・ロンドン(1960年代のイギリス。音楽やファッション、映画や美術、建築などにストリート・カルチャーを取り入れたサイケデリックな時代のことを示します)から冷凍保存されたDr.イーブル(マイク・マイヤーズの二役)を、同じように冷凍睡眠して30年後の1990年代に復活する。
これも見ようによっては、何年経っても歳を取らないボンドを茶化しているようだ。
その一方で、『女王陛下の007』で結婚したボンドのように、パートナーを務める女性(エリザベス・ハーレー)に対しては純愛を貫いている。

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もちろんオースティンのお下劣ギャグもいっぱい出てきますが、ボンドの本質を鋭く突いた、正統派パロディとして見ることができます。
だから、登場する悪役のキャラや大掛かりな仕掛けや武器も、ボンド・シリーズを知っている人こそ楽しめます。
ああ、これはアレだな。おお、こいつはアイツだ。
そんな楽しみ方もある一方で、作品としてもアクションやお色気シーンがあったり、もちろんギャグも満載なので、ラストまで楽しめる映画になってます。
少々嫌なことがあった日でも、この映画を見たら、きっとそんなモヤモヤも吹っ飛んでしまう、そんなパワーを持った映画です。
最近笑うことが少なくなったなぁ、と感じたら、この映画を見てリフレッシュする、なんていうのはどうでしょうか。
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『アダムス・ファミリー』怪物一家の日常を描く 

こんばんは、ロッカリアです。
気温の変化に体が付いていきましぇん。みんさんもご自愛くださいね。

3行レシピ4
 1. ホラー・コメディだけど怖くない。苦手な人も大丈夫
 2. ゴシック様式のビジュアル世界に迷い込みそう
 3. 不幸が幸せ?と言う逆説的な論理はありです
いろえんぴどんな映画
オープニングに流れる「アダムス・ファミリーのテーマ」は、この作品を知らない人でも、一度は耳にしたことがあるはず。
そしてエンディングのテーマは、当時全世界で人気のあったM.C.ハマーの大ヒット曲。
1991年に、アニメ、ドラマに続いて、初めて映画化された作品。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズのドクを演じたクリストファー・ロイドがフェスターという役で怪演して、大ヒットした。
行方不明だったゴメズの兄フェスターが、突然アダムス家に帰ってきて喜ぶが、実は一家のとんでもない財宝を狙うアビゲイル親子と弁護士がニセモノを送り込んだのだった。
財宝のありかを突き止め、アダムス一家を追放することに成功したが、財宝のある隠し部屋に中々たどり着かずに……。
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いろえんぴつ見所と解説
ラストはやっぱり……的なドンデン返しもありますが、この手の作品にしては突き抜け感がなくて、ちょっとこじんまりしてしまってます。
夫のゴメズが妻に「不幸かい?」と聞く。妻は「ええ、とっても不幸よ」と喜び合うシーンがある。
つまり、アダムス一家にとって、不幸が幸福で、悪いことは良いこと、と全て世間と逆になっています。
まあ、それを笑い過ごして見てもいいけど、ちょっとだけポジティブに考えて見てはどうだろう。
「お金がなくて貧乏だ」は、「これから頑張ればいいし、幸せはお金じゃない」に。
「今は不幸だなあ」は、「これからは上昇するだけ!」と、少しだけ考え方を変えるのはいかがでしょう。
おっと、余計なお世話ですよね。
アダムス家のお屋敷はセットなのですが、ゴシック様式を意識して作られているので、ゴージャス感を出しながらも、年代をうまく表現していて、一度それを意識すると、あちらの世界に入り込んでしまいそうになります。

余談ですが、この映画を公開当時劇場で見た時、ちょっとした事件?がありました。
見終わって劇場の外へ出ると、救急車がいて、救急隊員が劇場から担架でお客さんを運び出していました。
はて? そんなに気分の悪い場面あったっけ?
その話を会社の映画大好き先輩に話すと、その先輩も映画は見ていて、「そりゃそうだろう。あんな手だけがゴソゴソ動き回ったら気持ち悪いじゃないか。失神する人もいるだろう」
なるほど、原因はハンド君か。
でも、僕は全然平気で、ポップコーンを食べながら見てたよと、その先輩にうと、「お前の映画を見る視点は、どこか変わってるからなぁ」と、呆れていました。
この映画を見るときは、その辺、注意してくださいね。

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『星の王子:ニューヨークへ行く』星の王子とは何か? 

こんばんは、ロッカリアです。

「私たちが愛した80年代洋画」という本を読んでいて、無性にこの映画を見たくなったのでエアチェックしたブルーレイ・ディスクを見ました。
3行レシピ4
 1. 『ローマの休日』をエディ・マーフィー流にアレンジ
 2. 細かいギャグ満載で、本当に笑えます
 3. 「星の王子」と付けた邦題は上手い!
いろえんぴどんな映画

1988年に『アニマル・ハウス』やマイケル・ジャクソンの『スリラー』のミュージック・ビデオを監督したジョン・ランディスが、全盛期の人気だったエディ・マーフィーを、アフリカのザムンダ王国の王子に起用。
ヘプバーンの『ローマの休日』のように、身分の違いを逆手に取った恋愛を、ロマンティック・コメディに仕上げた作品。
物語は、ザムンダ王国の王子アキームは、父である国王の決めたフィアンセに納得がいかず、世話役のセミを従えてニューヨークに花嫁を探しに行く。
そこで出会ったハンバーグ店(マクドナルドに訴訟を起こされかけている!)の店長の娘リサに一目惚れ。
身分を留学生と偽り、セミと共にハンバーグ店でアルバイトを始める。
が、リサには親も認めた恋人がいる事が分かり……。
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いろえんぴつ見所と解説
エディ・マーフィーやセミ役のアーセニオ・ホールが1人4役をやったりして、散りばめられた笑いが最後まで楽しめるコメディ。
だが、主役のアキームはとても紳士的に描かれていて、男としても理想的に見えるが、中でもリサがレストランでアキームに言うセリフが忘れ難い。

「女性にモテモテだったんでしょ?」
「どうして?」
「なぜなら、あなたには内面の輝きがあるのよ。くだらない事など気にしない高貴なものが…」

くだらない事など気にしないとは、小さなことをいちいち気にしない、くだらない事などに振り回されずに、大きな心を持って何事にも対処せよと、教えられたような感じがして、今もこのセリフが忘れられない。
また、「星の王子」と付けた邦題も絶妙なのだ。
「星の王子」とくれば、誰もが連想するだろう「星の王子さま」を。
サン=テグジュペリの名作で、この中にも「大切なものは目に見えない」という有名なセリフがあって、大切なものとは人それぞれで、やっぱりこの映画の内容を表しているように思えます。
小説の方は、ちょっぴり寂しい結末だけど、こちらの方は、ハッピーエンドです。
そうそう、途中、アキームはホームレスに大金をあげてしまうが、『大逆転 [DVD]』に出ていたあの二人の老人が、同じシチュエーションでカメオ出演しているのも、お楽しみの一つです。
音楽を担当しているのも、80年代の名プロデューサー、ナイル・ロジャースが担当していて、ぶっちゃけエディ・マーフィーの壮大なプロモのようにも見る事が出来ます。
恋愛観やユーモアのセンス、シリアスな演出がバランスよく、オチに気がついても楽しめます。
ジョーズメーター4


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Tag: コメディ 
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『怪盗ルビイ』は怪盗じゃありません!(笑) 

 こんばんは、ロッカリアです。
DVDも廃盤になって久しいこの作品、WOWOWでのオンエアを録画して見ました。(やっと)
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 1. キョンキョン版『おしゃれ泥棒』
 2. アイドル全盛期のアイドル映画
 3. 80年代が楽しめます
いろえんぴどんな映画
1988年にイラストレーターの和田誠氏が『麻雀放浪記』とは全く雰囲気を変えて作ったロマンティック・コメディで、ブルー・リボン賞を受賞しています。
小泉今日子は劇中で何度も衣装を変えて、オードリー・ヘプバーンのように演出がされている。
ちなみに、原作(ヘンリー・スレッサー)では、ルビイは男です。

林(真田広之)のマンションの上階に引っ越してきたスタイリストの加藤留美と知り合うと、二人は急接近。
だが留美(ニックネームがルビイ)は、ワクワクする生活に憧れる一方、お金に執着していた。
林は気が付くと、ルビイの相棒にされていて、カバン泥棒ー銀行強盗ー指輪の詐欺ー空き巣の片棒を担がされてしまう羽目に。
ルビイに恋人がいる事も分かり、「もう協力はしない!」と言っては、次のシーンで実行していると言う、コメディの定番も、分かっちゃいるけど、とても楽しい作品です。

怪盗ルビイ
いろえんぴつ見所と解説
とにかく、キョンキョンをいかに魅力的に見せるか、モットーにしている小泉ファンのための映画。
だが、今見ると、とても80年代という時代を楽しめる作品になっている。
例えば、キョンキョンの衣装はシーンごとに変えられるが、どれを取っても80年代がにじみ出ています。
ケミカル・ジーンズや肩パッド入りのスーツ、サイズ感がでかいジャケット等々、ちょっと笑えてしまいます。
ファッションだけじゃありません。
他にもマンションの名前が、当時流行ったディスコのXanadu(キサナドゥ)だったり、名古屋章、秋野太作、岡田眞澄、高見恭子、吉田日出子など、当時の懐かしい俳優さんたちが脇を固めているのも見どころ。

『真夜中まで』がヒッチコックを意識した作品作りになっていたが、これはビリー・ワイルダー風か、それとも、ハンフリー・ボガードの大きなポスターが登場するのを見ると、ウディ・アレンを意識したのかも知れない。
ただ、タイトルの『怪盗』というイメージは全くなくて、どう頑張っても「コソ泥」といった感じなのが残念だ。

ラストは、当時のアイドル映画としては異例とも言える、長いあのシーンで終わるのには、ファンもぶっ飛んだに違いない。
ルビイは、最後に、自分が盗まれていた、大切なあるモノに気がつくが、それをここで言うのは野暮なので控えましょう。
え? それじゃあ詐欺だろうって?
いいえ、この映画は『怪盗ルビイ』です。

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Tag: イラスト 
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『オペラ座:血の喝采』恐怖は最高! 

こんばんは、ロッカリアです。
お盆休みはダラダラと過ごしてます。(ダラダラ…)
さて今日は、前々からソフトを買おうかどうしようか、迷っていた作品が、ラッキーにも「ムービープラス」でオンエアされたので、早速エアチェックして見ました。
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 1. 目の下に無数の針!伝説のショッキング・シーンが怖い
 2. スプラッター・シーンの演出は、さすがの巨匠!
 3. オペラ座の怪人路線ではありません
いろえんぴどんな映画
1988年に、『サスペリア』の監督で、イタリアの巨匠ダリオ・アルジェントが好評だった『フェノミナ』の直後に製作したホラー作品。
ベテランのオペラ歌手の交通事故によって、突然チャンスが巡ってきた若手の歌手ベティだったが、演目が「マクベス」と言う事で出演を渋っていた。
結局演じることになるが、突然現れた殺人鬼に、恋人の助監督が目の前で惨殺され、自身もロープで縛られるが、なぜか犯人はベティを殺さない。
これが惨劇の幕開けで、ベティの周りで次々と常軌を逸した殺人が起こる……。
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いろえんぴつ見所と解説
ダリオ・アルジェントの描写には、意外かも知れませんが、インテリジェンスなアプローチを感じます。
『サスペリア』ではバレエと魔女を恐怖でつなぎ、この作品ではオペラのプリマとサイコパスを猟奇的につないで見せる。
この映画の話題は何と言ってもショッキングなシーンにある。
そして、それを煽るかのようなカメラワークも秀逸だ。

だが、作品全体としては支離滅裂な部分が目立つ。
恋人が殺され自身にも危害を加えられたにも拘わらず、警察に通報しない。
突然登場した少女に命を助けられる。(陰はチラホラ写ってはいるが…)
公演の最中に、カラスを突然解き放して犯人を探そうとしたり、照明が観客席近くに落ちても、何事もなかったかのように公演を続けたり、犯人の前を通り過ぎる警察犬など、言い出したら切りがないのです。

そして、もうひとつ魅力に欠けるのが、主役のベティを演じるクリスティナ・マルシラックだ。
『サスペリア』ではジェシカ・ハーパー、『フェノミナ』にはジェニファー・コネリーがそれぞれ存在感を示したが、クリスティナでは平凡すぎるように感じた。
「瞬き針責め」のシーンで、どれだけ目を大きく見開けるかで、オーディションを勝ち取ったのかも?
ま、ジョーダンはさて置き、同じイタリアということで、1960年代に大ブームを作ったマカロニ・ウェスタンのホラー版といった印象です。

残念ですが、見終わった後に、拍手喝采とはいきませんでした。
ジョーズメーター3


オペラ座 血の喝采 完全版 [Blu-ray]


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