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【ジュブナイル】夏を始める映画 

今日は【邦画】の時間です。

この一週間の間に、TVとブルーレイ・レコーダーが相次いで故障、そして修理と、映画を見るための主兵器に、一足早い夏バテが襲った。当然、我が財政にも夏バテが……。
こんばんは、ロッカリアです。
毎年の事だけど、この映画を見ると「ああ、もう夏だなぁ……」と感じる作品がいくつかある。
去年は確か『千と千尋の神隠し』だったし、その前は……『ハウス』!
とにかく、今年はこの映画で夏の訪れを感じ、夏を楽しむ覚悟をしようと思う。
夏を覚悟する、と言う表現に疑問を抱く人もいるでしょが、この映画を知ってもらえれば、きっと理解してくれるはず。
この物語は、2000年の夏が舞台。
オープニングで3人の少年たちが草原を駆け抜ける。
このシーンが好き。
この少年たちと同じ頃、田舎で夏を過ごした僕には、とても大切な淡い記憶と重なって、自分も少年時代にタイムスリップさせられる錯覚に捕らわれるから。
そして、こんなナレーションでこの映画は幕を開ける。
「僕たちは、その夏がどんなに重要になるかなんて思ってもみなかった。あの日まで……」
テトラと言う小型ロボットと遭遇した3人の少年と1人の少女。
4人は、地球に到達したエイリアンと戦う羽目になるのだが、それはクライマックスに集約されているだけで、物語の構成は、あの『スタンド・バイ・ミー』を充分に意識したものになっている。
一方は死体探しの旅、こちらはエイリアンの侵略、と言うとんでもない題材を扱いながら、その中身は少年たちの成長を描いて見せているからだ。
少年の心の揺れ、感情の高まりを丁寧に見せる。

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また、その一方で、ロボットと人間の絆を強調しているのは、劇中に山下達郎の「アトムの子」が挿入されている事からも分かる。
鈴木杏演じる岬と、主人公の祐介の恋。それに嫉妬を感じる俊也の感情などが、絶妙のバランスでブレンドされていて、感情移入しやすく、誰が見ても子供時代の出来事と重ねる事が出来るのもいい。

さて、ここからが僕が伝えたい事。
この映画のラスト近くで、こんなナレーションがある。
「子供の頃の決意は、時と共に形を変えて行く……」
壊れたテトラを自分の手で直そうと決意した祐介も、その分野には進んだものの、大型ロボットを専攻、テトラの事は忘れがちになっていた。
だが、ある事がキッカケで、テトラを自分の手で直す時が来る……。
子供の頃に抱いた夢や希望と言うものも、さすがにこの歳になると「そんな事も考えたなぁ……」で済ましている事が多い。
だがまれに、ある事がキッカケになり、その夢を実現する人もいる。
自分にとって、何がキッカケなのかは勿論分からないし、それが来るのかも疑問だ。
でも、「その日」が来るまでは、誰にも分からないのは一緒だ。そして、夏と言うのは昔から何かが起こる、と言う期待感がある。
だから、「その日」がいつ来てもいいように、この夏を楽しむ覚悟をしよう、と思わせる映画がこの『ジュブナイル』なんだ。
皆さんにも、きっと自分なりの夏映画ってあるんじゃないでしょうか?
それを見て、語って、大変だろうけど、この夏を頑張って、楽しく過ごそうよ。

”僕たちは、その夏がどんなに重要になるかなんて思ってもみなかった。あの日まで……。”

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Category: シネマ・エッセイ

Thread: 心に残る映画

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