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『殺人ゲームへの招待』 シネマ・サーフィン~9~ 

今日は【ミステリー映画】の時間です。

こんばんは、ロッカリアです。
復活!!
いや~、歳を取ると風邪も直ぐに治らんわい!
と言う事で久々の更新です~。

その昔(1975年頃)、友人の家でこのボードゲーム(正式な名称は忘れたけど…)を楽しんだ事がある。
つまり、この映画はボードゲームから生まれた、当時としては珍しい作品だ。
今なら『バイオハザード』に代表されるように珍しくもなんともないが、おそらくゲームが映画化の対象となった初めての作品かも知れないなぁ。

この映画、見てまず驚くのは『名探偵登場』とシチュエーションが瓜二つ、と言う事。
大きな屋敷に、霧の中をクラシック・カーに乗って集まって来る人々。
このタイトル・バックに流れる音楽も、どこか『名探偵登場』を連想させる。
ただ、決定的に違うのは、招待されたゲスト全員が、これから起こる殺人に動機がある、と言う事だ。

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互いに疑惑が生じ、ティム・カリーが演じるワーズワースと言う執事が、謎を解明して行こうとするが、屋敷には抜け道があったり、容疑者が多過ぎて、ラストの唐突に始まる犯人当てまでは、観客の推理も無駄に終わる。
と言うのも、この映画のラストは、3つのパターンがあるからだ。
公開された当時、劇場によって異なるラストが話題を呼んだ、いわく付の映画なのだ。
そりゃそうだろう。
考えてみれば元々はゲームなんだから、その性格から、プレイ中の状況によって、毎回異なるラストが用意されていないと、ゲームとして成立しないのだ。
ただ、これはゲームだから許される事であって、これを映画で再現してしまうとどうなるのか?
DVDの普及によって、メニュー画面から3つのパターンを全て見る事が出来る。
この結果、誰が犯人でも、その直前でツジツマを合わせてしまうと言う、ミステリーにおいて、有るまじき行為が当たり前のように行われてしまう。
これではラストに犯人の正体が分かったとしても、謎解きの、あのカタルシスを味わう事は出来ない。
また、『名探偵登場』では、あえて触れなかったが、ミステリー小説好きにはお馴染みの、「ヴァン・ダインの二十戒」(今は二十則と言うみたい)をことごとく茶化しているのは、パロディ映画、コメディ映画の持っている風刺だと、好意的に解釈しておこう。
世間的には、もう何十年も前に「二十戒」を外したとしても、いや、あえて破る事で面白いミステリーが誕生している事は周知の事実である。
僕などは、どちらかと言えば本格好きなので、ある程度尊重しているようなモノが好きなのだが……。
おっと、ミステリーの事をあんまり語ると、【探偵小説三昧】のsugataさんに「いい加減な事を言うな~」と怒られる(笑)ので、この辺で止めとこ。
本格の、変わったミステリーが見たい人は、一度見てみるのもいいんじゃないでしょうか。
さて、『名探偵登場』、『殺人ゲームへの招待』と、王道と言いながらもコメディ・タッチが2本続いたので、次回からは文句の付けようが無い作品をアップして行くとしよう。
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Category: 特集

Thread: DVDで見た映画

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