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『幽霊屋敷の恐怖:血を吸う人形』って、何処に? 

今日は【特撮恐怖映画】の時間です。

こんばんは、ロッカリアです。
いわゆる「血を吸うシリーズ」の第1弾だけど、吸血鬼モノでもないし、人形も血を吸わない。
確かに、夕子(小林夕岐子)が首にガブリと噛みつくシーンもあるが、血を吸っている様子はないし、そもそも彼女の正体は……。
雰囲気バツグンの屋敷のセットが怖い。あの『ヘルハウス』と同レベルの怖さが建物に宿っている。
この一室に泊まれと言われた日には……、そう考えただけで恐ろしい……。
子供の頃に見た事があって、その時は本当に怖かった記憶があるが、さすがにこの歳になると、ビンボーより怖いものはそんなに無い。(←よく母が言っていたなぁ)
映画の中では使われなかったと思うが、宣伝や予告、ポスターなんかを見ると、”死美人”と言う言葉が目に付く。
はて?”死美人”とは一体何なのか?
ゾンビではない。奴らは醜いからだ。
目の前にいる美人、だが、誰もがその美人は死んだはずだと言う……。
じゃあ、やっぱり幽霊の事なのか?
いや、幽霊と言うなら死んでいると言う事実は揺らがない。
生きているのか、死んでいるのか、生きているにしては生気が無いし、死んだにしては、生きているかのように美し過ぎる……。
この曖昧さが”死美人”ではないだろうか。
だから、江戸川乱歩や横溝正史ら、怪奇ムードを大切にする彼らは好んで使っていたような気がす。
乱歩と言えば、この映画のベースになっているのはエドガー・アラン・ポオの短編小説だ。(ほとんどが短編小説だけど…)

嵐の夜に、海外出張から帰国した佐川(中村敦夫)は、婚約者の住んでいる屋敷へ赴くが、夕子は半月も前に交通事故で死んだと、夕子の母に告げられる。
その夜、屋敷に泊まる事になった佐川は、死んだはずの夕子を目撃するが……。
一方、兄の帰りが遅すぎると、胸騒ぎを感じた佐川の妹、圭子(松尾嘉代)は恋人の高木(中尾彬)と共に夕子の屋敷へと向かう。
が、夕子の母から、佐川は数日前に帰ったと告げられる。
しかし、夕子の墓前で、兄のカフス・ボタンを発見、高木と共に屋敷の調査を始めようとするが……。
血を吸う-2
怪奇ムード満点で話は進んで行くが、ラストの、あの種明かしには疑問が残る。
疑問と言うより、それは無いだろう……と言った方がいいかも知れない。
まあ、時代の成せる業と、割り切るしかないだろう。
だからと言って、この映画がつまらない、と言ってるんじゃない。
作品としては良く出来ているし、懐古趣味的な魅力は充分にあるし、怪奇映画好きにはたまらない作品に仕上がっている。
ただ、今と昔では恐怖に対する概念が変わってしまい、ホラー映画を見るぞ!と言う、怖さを求める人にはおススメ出来ないし、若い人には受け入れられない、オールド・ファンのための映画である事は間違いない。

こう言った映画を楽しめる自分に、真赤なワインで乾杯したい気分だ。
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Category: 特撮画報

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