『さらば友よ』 やっぱり変、この映画…

こんばんは、ロッカリアです。
外人部隊のアメリカ人(チャールズ・ブロンソン)とフランス軍の軍医(アラン・ドロン)の二人は、ひょんな事から広告会社の地下金庫に、持ち出した債券を、また戻して欲しい頼まれ、クリスマス・シーズンのタイミングで侵入し、ちゃっかりお金を奪い取ろうと目論む。
が、四苦八苦の末に開けた金庫の中は空っぽ、おまけにその金庫室に閉じ込められてしまい……。
二転三転しながら、誰もが知っているあの有名なラストに向かうのだが……。

皆さんもよくご存知で、ポスターやチラシに使われるシーン。
ドロンがマッチを擦り、ブロンソンの咥えたタバコに火を点ける。
お互い他人のふりをして……。
チョーカッコ良くて、男だったら誰でも憧れるシーンには間違いない。
だが、本当のラストシーンは全く違う、と言うのを憶えているだろうか?
このラストシーンのおかげで、僕は昔っからこの映画は変だなぁ、と思っている。
確かにこの映画はサスペンスフルで、2大スターの共演も楽しい見応えのある内容だが、始まってすぐに、まだブロンソンが登場していないのに、「イエ~!、イエ~ッ!」と声がする。
何じゃろ!?本編と何か関係があるのか?と見ていると、全く関係無しにブロンソンが登場する……。
で、そこからラストまでは実に凝ったストーリーで、セバスチャン・ジャプリゾの本領発揮と言う所なんだが、せっかく最後にカッコいいシーンの後に、何故かドロンが意味不明に叫んじゃうのだ。
で、下の落書きが問題のシーン。これが↓ホントのエンディングなのだ。

百年の恋が、いっぺんに覚めてしまう、そんな感じのエンディングなのだ。
これさえなけりゃ……。
セバスチャン・ジャプリゾと言えば、彼が書いた脚本で、粋なゲームを取り入れている。
『天使は狼の匂い』ではタバコを一本づつ縦に立てて行くゲームを。
『雨の訪問者』では、クルミをガラス窓に投げて、割れてしまえば恋をしている証拠。
そして、この『さらば友よ』では、コップに水を目いっぱい入れた状態の所に、5枚のコインを入れられるかどうか?と言うゲームが良いアクセントになっている。
ただ、カットの積み重ねが丸わかりなので、緊張感を演出するのなら、ワン・カットで見せて欲しかったなぁ。
でも、やっぱりあの変なラストがある限り、何回見ても、やっぱり変なんだよなぁ、この映画。
「え?そうだったっけ?」と思った、特にオールドファンの人に再見して欲しいな。
それじゃぁ、この辺で。さらば友よ。
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