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『オズ:はじまりの戦い』前日談なんて有り得ない! 

こんばんは、ロッカリアです。

キーボードstory-1
奇術師オズは、かわいい子を見ると直ぐにオルゴールをプレゼントして誘惑するプレイボーイ。
それが災いしてか、男が怒ってオズを追いかけて来た。
何とか気球に乗って逃げ出したが、今度は気球が竜巻に吸い込まれ、オズはそのまま気を失ってしまう。
目が覚めると、そこは見た事の無い美しい世界だったが、そこで出会った良い魔女が、悪い魔女によって支配されているこの国を救えるのは、預言にある、空から落ちて来た魔法使いで、オズこそがその偉大なる魔法使いで、この国を救って欲しいと頼まれるが……。

キーボードhigh-1
4:3のモノクロ画面で始まり、オズの国に着いた瞬間から色が付き、画面がスクリーンいっぱいに広がる瞬間が心地良い。
そのオズの国は原色使いで、とても美しい。
陶器の少女が出て来るが、キャラが練られていて、とてもかわいい。
また、ミラ・クニスのかわいい顔が、醜いセオドラの変身するのも見所だ。

img166.jpg
キーボード解説-1
普通のファンタジーとして見ると、確かにステレオタイプの作品だけど、これは『オズの魔法使』の前日談として作られていて、踏襲しているからしかたがないのだ。
モノクロ(ほんとはセピア色)からカラー変わるタイミングも一緒だし、オズが偉大な魔法使いに、祭り上げられるのも同じだ。
悪い魔女を大きな顔で脅かすのも同じ……。

でも待てよ、『オズの魔法使』も、僕はドロシーが竜巻の際に頭を打って、気を失っていた間に見た夢だと感じた、と言うより、そのような作りだったではないか?
その証拠に、ライオンやブリキ男、案山子たちは実際の世界では知人だったし、勿論オズとして祭り上げられた男も、現実世界で合った男だったし、なにより、ドロシーが目覚めた時に、あの赤い靴を履いていなかったのだ。
そう考えると、前日談なんて有り得ないのだ。

じゃあ、この映画は一体何なのか?

※ここからはネタバレしないと話が進まないので、まだ見ていない人は遠慮してね。

僕はこう解釈した。
奇術師のオズは、竜巻に気球が巻き込まれた際に、現実的に考えて死んだのだ。
だから、実際の世界で車椅子の少女に何も出来なかったが、オズの国では陶器の少女の脚を治しているし、オズが唯一愛していた女性は、他の男性にプロポーズされたとオズに告げるが、オズは彼女に何も言えなかった。オズの国で、良い魔女のグリンダは、その女性とうり二つで、現実では出来なかった愛の告白を、オズの国では成し遂げた。
しかも、元の世界に帰ろうとしなかったのは、帰れなかったのだ、と解釈したら……。
この映画、オズの死後を、極彩色で描いて見せた、ダーク・ファンタジーなのだ。
『はじまりの戦い』と言うタイトルに騙されてはいけない。これは『オズの魔法使』を見ていない人間が付けたタイトルに間違いない!

と、こんな妄想的な事を書いてしまう時点で、僕はこの映画の中に潜んでいる、本当の魔法使いの魔力に、かかってしまっているのかも知れない。
その魔法使いの名は、サム・ライミと言う……。

ジョーズ3
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