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『ザ・ドライバー』マックィーンにはなれない… 

こんばんは、ロッカリアです。

3つの要素が重なって、この映画の見方が変わってしまった。
公開当時(1978年)、頻繁にテレビで予告編を見た記憶がある。
が、劇場に観に行く事はなかった。数年後、日曜洋画劇場で観る機会に恵まれ、そのカースタントにぶっ飛んだ。
しかも、主演のライアン・オニールは、それまでのイメージと全く異なり、徹底してクールなドライバーを演じていた。
そして、ハリウッドに本格進出したイザベル・アジャーニ。
ライアンのカウボーイ同様、彼女もプレイヤーと言うニックネームだけで名前も無いのは、ブルース・ダーン演じる刑事がディテクティブと言う職業で呼ばれるのと同じ意味だ。
ウォルター・ヒル監督の無駄を省いた演出と、クールな主人公にカースタント。当時僕は完全にノックアウトされ、その頃のカー・アクション映画マイ・ランキングの中では常に上位にランクしていた。
ところが……。

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それから、うん十年が過ぎ、色んな事を体験、経験、そして学んで、この映画の見方もだいぶ変わった。

1. アクション重視の為か、今の目で観るとヘンテコなストーリーだ。ライアン・オニールの命を狙う奴がチンピラ過ぎて凄味が無いし、ブルース・ダーン演じる刑事は部下が指摘するほど捜査方法がおかしいし、チンピラよりもこっちの方がサイコ野郎である。
お金の取り引きも間抜け過ぎる。

2. 後年、この映画は元々スティーブ・マックィーンが主演する予定で話が進んでいたが、諸事情で叶わぬ夢となった事を知る。
それを聞いちゃうと、「ああ、マックィーンならここはこうなんだよなぁ…」などと邪念が脳裏を駆け巡り、ライアンの姿がかすんで見えてしまう。ライアン単体ならいいが、マックィーンと比べるとあまりにも残念過ぎる……。

3. 絵と音がひどい。
所有のDVDでの再見だが、この頃の映画はカメラの技術的な欠点で、とにかく夜間のロケは照明が当たっていない所はつぶれていて、ノイズも目立つ。
せっかくのトランザムやシボレーの爆音もハイブリッド並みの音に留まっている。
これはブルーレイでもさほど大差が無いと言うコメントがアマゾンに寄せられている。


監督のウォルター・ヒルは、80年代に入ると『ストリート・オブ・ファイヤー』と言う傑作を作るが、70年代は『ウォリアーズ』と言い、この映画と言い、少し暗めの作品が多いようだ。
ま、これを上回るほど暗かったのが『ドライブ』だったけど……。
この映画では、ライアン・オニールもイザベル・アジャーニも、はて?笑顔のシーンがあったっけ?と首をかしげるほど笑わない設定だったよ。
イザベルも、この映画で本格的にハリウッドに進出するものだと思っていたが、アラン・ドロン同様、ハリウッドの水が合わなかったのか、さっさとフランスへ帰っちゃったのだ。

未だに忘れられないのが(実は忘れていたのだが…)、この映画のキャッチフレーズだ。
「この映画を見終ったら、パトカーに追いかけられたくなる!」だって……。
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Category: 愛しの70’Sシネマ

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