『2300年未来への旅』この映画の見方、お教えしましょう
こんばんは、ロッカリアです。
ハッキリ言って、45歳でギリギリだと。
この年代以下の人は見てもつまらないでしょ、きっと。若い人でこの映画に辿り着いた多くの人は『2001年宇宙の旅』経由ですよね。
ひょっとして『2001年~』と同系列のSF映画!?
ところが実際に見てみると、何とも間の抜けたB級映画で、物語もヘンテコなものに映ったに違いない。
実は公開された1977年当時に観た僕たち世代ですら、なんじゃこの映画……と思ったものだ。
それもそのはず、SF映画は大きく分けると『スター・ウォーズ』の前に作られたのか、後に作られたのか、と言う分け方がある。(ただし例外があって、『2001年~』と『猿の惑星』、この2作は少し意味が違う)
『SW』前のSF映画と言えば、VFXは勿論未熟で、CG以前に、コンピューターの導入、なんてのも無く、B級映画の王様だったのだ。
変な構造のロボットに、変なエイリアン(中にはメタルーナのミュータントみたいな秀逸なものもいる)などが画面に出て来ては失笑されていた時代だ。
この『2300年~』は『SW』と同時期に製作されたので影響を受けていない、ギリギリ『SW』前の作品と言える。
シティと呼ばれるドーム型の都市は模型丸出し出し、儀式と呼ばれる浮遊シーンも合成に、身体を吊っている紐(ロープ)も丸見えで、途中、ボックスと言うロボットの登場には、見ている方が恥ずかしくなってしまうのだ……。

ところが若い世代の人たち、この映画をオッサン世代が見ると結構面白くて堪能出来てしまうのだよ。
まず音楽をジェリー・ゴールドスミスが担当、どんなB級でも、音楽で一段高い所へ引き上げてしまうから不思議。それだけでもこの映画を観る価値があるのだ。
更に、ファラ・フォーセットに会えるのも楽しみだ。
プレイボーイ誌(米版)の売り上げを一気に400万部(一か月で!)も売りまくったアイドルで、この映画以降に人気は爆発したのだ。
おまけに、主演女優のジェニー・アガターのお宝ヌードも見られると言う特典付きなのだ!(特典なのね…)
また、これは僕だけかも知れないが、何故かSFと言うと、地下道などに何本も通っている配管のイメージが強いんだ。

『未来世界』『ソイレント・グリーン』と、パッと思い浮かぶのは2作品ぐらいしかないが、巨大プラントの地下道を血管のように張り巡らされた配線や電線。そこを逃げる主人公、と言う構図が僕の中では何故かSFらしいと言うイメージがある。
きっと何かを見た際に、トラウマになっているんだろうなぁ。

原題は直訳すると『ローガンの逃亡』と言う事になるんだろうが、『2300年~』と言う邦題のおかげで、初めて見た人は「な~んだ、つまんね~の……」と言う事になっちゃう。
だけど、内容がどうであれ、僕にしてみれば、愛すべき70年代映画なのである。
このブルーレイが¥800台で売っているのだから、僕としては迷わず買い、なのだ。
若い諸君、映画が良い思い出になる日まで、いっぱい映画を観よう。

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