『犬神家の一族』佐清(すけきよ)が泣いている!
こんばんは、ロッカリアです。
時に、スクリーンで観ないと分からないものが有ったり、美しい画質じゃないと見えなかったりする事がある……。
と言うわけで、ブルーレイをスクリーンで観ました。
今日はネタバレなので、もしこの映画をご覧になっていない人がいたら回避してくださいね。
気付かなかった……。
今迄、何回もこの映画を観て来たのに、またこの映画は僕に驚きを与えてくれるのだ……。(と言うか、鈍感なだけなのかも知れないが…)
映画が始まって45分程すると、犬神家の菊人形の首が、佐武(地井武男)の生首と挿げ替えられている。直後、 松子(高峰三枝子)は部屋で、佐清(あおい輝彦)にこう言う。
「でも、どうして菊人形の首とすげ変えるなんて、手数のかかる事をしたんだろうねぇ……」
すると、全ての事情を知ってしまった佐清は、ほんの一瞬泣き崩れるのだ。(画像はTVモニターです。反射してすいません))

眼に涙が浮かんでいるのが分かるだろうか?
この時点では、佐清がまだ本人なのかどうか?分からない設定である。(つまり手形の照合をしていない)
もっと以前にこの事に気付いていれば、この映画の見方はかなり変わっていたはずだ。
「知ってたよ」と今言った人はエライ!
一体、どこ見て来たのだろう。
ところが、このシーン以後、今回新たに気付いた、市川崑監督の恐ろしい演出を目の当たりにする。
次の写真をよーく見て欲しい。
どこか変だと思いませんか?

実の母が、小遣いをせびりに来たシーンでの松子顔、顔の中央部分に血色が無いのだ。
これはワザと化粧をしていないか、ワザと青白い感じを出したのか、いずれにしろ、松子の冷淡さを演出しているのだ。
さらに、次の写真、特に暗いシーンで画質が悪いけど、これも映画的には初めて見る演出だ。

古舘氏の弁護士事務所で、金田一が野々宮 珠世(島田陽子)の出生について解き明かすシーンなのだが、最初は部屋がかなり明るいのに、話の内容が奇異に及ぶと、日が沈んで来たのか、徐々に暗くなり、古舘氏が立ち上がって電気のスイッチを入れるまでに達するのだ。

写真では大変分かり難くて申し訳ないが、下のシーンは、写真で見るよりかなり暗くなっている。
これも、ただ珠世の生い立ちを話すだけなら、薄暗い部屋で、それらしく話せば事が済むだろうに、カメラを固定し、わざわざワンカットで、話の進展に合わせて照明を徐々に暗くして行っているのだ!
恐るべし市川崑、である。
おそらくは、この映画にはまだまだ何か有りそうな、そんな気がして仕方がない。
ただ、いつものこの映画について苦言を言っているが、やはり犯罪者心理としては、殺人後に誰かがその死体を細工する、と言う事実に、平然と殺人を続ける、と言う事は考えにくいのだが……。
この映画とは、これからも何かと付き合っていくんだろうなぁ、犬神 佐兵衛の怨念に魅入られたように……。

時に、スクリーンで観ないと分からないものが有ったり、美しい画質じゃないと見えなかったりする事がある……。
と言うわけで、ブルーレイをスクリーンで観ました。
今日はネタバレなので、もしこの映画をご覧になっていない人がいたら回避してくださいね。
気付かなかった……。
今迄、何回もこの映画を観て来たのに、またこの映画は僕に驚きを与えてくれるのだ……。(と言うか、鈍感なだけなのかも知れないが…)
映画が始まって45分程すると、犬神家の菊人形の首が、佐武(地井武男)の生首と挿げ替えられている。直後、 松子(高峰三枝子)は部屋で、佐清(あおい輝彦)にこう言う。
「でも、どうして菊人形の首とすげ変えるなんて、手数のかかる事をしたんだろうねぇ……」
すると、全ての事情を知ってしまった佐清は、ほんの一瞬泣き崩れるのだ。(画像はTVモニターです。反射してすいません))

眼に涙が浮かんでいるのが分かるだろうか?
この時点では、佐清がまだ本人なのかどうか?分からない設定である。(つまり手形の照合をしていない)
もっと以前にこの事に気付いていれば、この映画の見方はかなり変わっていたはずだ。
「知ってたよ」と今言った人はエライ!
一体、どこ見て来たのだろう。
ところが、このシーン以後、今回新たに気付いた、市川崑監督の恐ろしい演出を目の当たりにする。
次の写真をよーく見て欲しい。
どこか変だと思いませんか?

実の母が、小遣いをせびりに来たシーンでの松子顔、顔の中央部分に血色が無いのだ。
これはワザと化粧をしていないか、ワザと青白い感じを出したのか、いずれにしろ、松子の冷淡さを演出しているのだ。
さらに、次の写真、特に暗いシーンで画質が悪いけど、これも映画的には初めて見る演出だ。

古舘氏の弁護士事務所で、金田一が野々宮 珠世(島田陽子)の出生について解き明かすシーンなのだが、最初は部屋がかなり明るいのに、話の内容が奇異に及ぶと、日が沈んで来たのか、徐々に暗くなり、古舘氏が立ち上がって電気のスイッチを入れるまでに達するのだ。

写真では大変分かり難くて申し訳ないが、下のシーンは、写真で見るよりかなり暗くなっている。
これも、ただ珠世の生い立ちを話すだけなら、薄暗い部屋で、それらしく話せば事が済むだろうに、カメラを固定し、わざわざワンカットで、話の進展に合わせて照明を徐々に暗くして行っているのだ!
恐るべし市川崑、である。
おそらくは、この映画にはまだまだ何か有りそうな、そんな気がして仕方がない。
ただ、いつものこの映画について苦言を言っているが、やはり犯罪者心理としては、殺人後に誰かがその死体を細工する、と言う事実に、平然と殺人を続ける、と言う事は考えにくいのだが……。
この映画とは、これからも何かと付き合っていくんだろうなぁ、犬神 佐兵衛の怨念に魅入られたように……。

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