『日曜日が待ち遠しい!』これ、探偵映画なんです。
夏バテっす!!!!!
こんばんは、ロッカリアです。

1983年に作られた、フランソワ・トリュフォーの遺作。自分の死を予感していたのか、彼自身の好きなもので埋め尽くされた映画。
南フランスで小さな不動産事務所で、ジャン・ルイ・トランティニャンに密かに恋心を抱いている秘書のファニー・アルデン。
ところが、この社長が狩猟から帰って来ると、同じ現場でその狩猟仲間がトランティニャンの銃弾と同じ数の散弾で殺されたり、自宅に帰ると妻が殺されていたりと、トランティニャンは完全に容疑者にされる始末。
そこで、秘書のファニーは、彼のために真犯人を突き止めようと、ニースに行ったり、売春婦の姿に変身したりして、素人探偵として行動するが……。

(この映画を観ると、どうしてもソニー・クラークのアルバムを思い出す)

ヒッチコック党のトリュフォーが、彼の作風を踏襲しながら、タイプライター、部屋番号813、モノクロ・フィルム、女性の脚、妻のファニー・アルダン、映画のセリフ、舞台劇に映画と、彼が愛して止まないもの全てを注ぎ込んだ遺作。
この作品の翌年、1984年に彼は癌で他界するが、この映画は自身の死を予感した上で撮影されたんじゃないかと思いたくなる。
その根拠は、彼が子供の様に、嬉々としてこの映画を作っている姿が、作品を通して伝わって来るから。
妻のファニーはとても美しく撮られているし、ひたすらヒッチ先生の演出をなぞる事で、何かを生み出そうとしている、そんな風に見えて仕方がない。
『日曜日が待ち遠しい!』と言う、およそミステリーに似合わないタイトルは、劇中ファニーが、「恥ずかしい!」(もちろんフランス語で)と言ったのを、トランティニャンが「待ち遠しい?」と聞き違えたのを、ユゴーの戯曲を舞台で演じていたファニーが、そのセリフをもじって、少し芝居がかった口調で、「日曜日が待ち遠しい!」と言い直したシーンから取られている。
『日曜日はダメよ』或いは『シベールの日曜日』から連想させられる同系列の映画だと、僕は結構長い間、勘違いをしていた事がある。
だから、初めてこの映画を観た時は、その内容に面食らったよ。(←カッコ悪…)
85年に日本で公開された時、双葉十三郎先生が、「ぼくの採点表」でこう語られていたのを改めて読んで、目頭が熱くなったよ。
”トリュフォーは、映画ファンとして死んでいったんだなァ”

こんばんは、ロッカリアです。

1983年に作られた、フランソワ・トリュフォーの遺作。自分の死を予感していたのか、彼自身の好きなもので埋め尽くされた映画。
南フランスで小さな不動産事務所で、ジャン・ルイ・トランティニャンに密かに恋心を抱いている秘書のファニー・アルデン。
ところが、この社長が狩猟から帰って来ると、同じ現場でその狩猟仲間がトランティニャンの銃弾と同じ数の散弾で殺されたり、自宅に帰ると妻が殺されていたりと、トランティニャンは完全に容疑者にされる始末。
そこで、秘書のファニーは、彼のために真犯人を突き止めようと、ニースに行ったり、売春婦の姿に変身したりして、素人探偵として行動するが……。

(この映画を観ると、どうしてもソニー・クラークのアルバムを思い出す)

ヒッチコック党のトリュフォーが、彼の作風を踏襲しながら、タイプライター、部屋番号813、モノクロ・フィルム、女性の脚、妻のファニー・アルダン、映画のセリフ、舞台劇に映画と、彼が愛して止まないもの全てを注ぎ込んだ遺作。
この作品の翌年、1984年に彼は癌で他界するが、この映画は自身の死を予感した上で撮影されたんじゃないかと思いたくなる。
その根拠は、彼が子供の様に、嬉々としてこの映画を作っている姿が、作品を通して伝わって来るから。
妻のファニーはとても美しく撮られているし、ひたすらヒッチ先生の演出をなぞる事で、何かを生み出そうとしている、そんな風に見えて仕方がない。
『日曜日が待ち遠しい!』と言う、およそミステリーに似合わないタイトルは、劇中ファニーが、「恥ずかしい!」(もちろんフランス語で)と言ったのを、トランティニャンが「待ち遠しい?」と聞き違えたのを、ユゴーの戯曲を舞台で演じていたファニーが、そのセリフをもじって、少し芝居がかった口調で、「日曜日が待ち遠しい!」と言い直したシーンから取られている。
『日曜日はダメよ』或いは『シベールの日曜日』から連想させられる同系列の映画だと、僕は結構長い間、勘違いをしていた事がある。
だから、初めてこの映画を観た時は、その内容に面食らったよ。(←カッコ悪…)
85年に日本で公開された時、双葉十三郎先生が、「ぼくの採点表」でこう語られていたのを改めて読んで、目頭が熱くなったよ。
”トリュフォーは、映画ファンとして死んでいったんだなァ”

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